食事と体験で多世代交流へ―いままち・わくわく食堂(見附市)
見附市今町5の今町公民館で毎月第3土曜日に開かれている「いままち・わくわく食堂」。代表の金子典子さんにFM-NIIGATA上村知世さんがお話を聞きました。
◇子どもの孤食防ぐ場に 第3の居場所目指し活動
上村 2020年に「いままち・わくわく食堂」を立ち上げたきっかけは何ですか。
金子 主任児童委員を務める中で、子どもの孤食の実態などを知りました。子ども食堂の開設を求める地域の声もあり、まずは食べ盛りの中学生を対象に活動を始め、多世代交流と第3の居場所の提供を目指しました。新型コロナウイルス禍では、弁当配布を続けました。
上村 ウイルス禍で始め、気づいたことはありますか?
金子 子どもたちにそうめんを配布した際、調理実習がなく、ゆで方が分からない子がいました。その後、ジャガイモと一緒にゆで方を書いたレシピを配るなど、簡単に作ることができる材料とレシピを夏休みに提供しています。
上村:体験する機会が減った影響ですね。
◇子どもたちに「体験」を提供 参加しやすい子ども食堂に
上村:年に数回、ワークショップも開いていると聞いています。
金子:昨年度は修学旅行で体験できなかった抹茶体験などを行いました。ほかにも、英語のネイティブ講師との対面授業がなかったため、外国の人と英会話をしてみたいという生徒のために、バンクーバー在住の夫婦に協力してもらいオンライン英会話教室を実施したこともあります。今年は、中学時代にこの食堂を利用していた高校生のボランティアが竹のレーンを作ってくれ、夏に流しそうめんをしました。冬はみそ造りや恒例の餅つき大会を計画しています。
上村:そうした活動にはどんな思いがあるんですか?
金子:食べる以外の活動があると人が集まりやすくなると思います。「子ども食堂=経済的に困っている人が行く場所」というイメージを払拭できたらいいです。子どもたちには大人とつながることで、困った時に助けを求める「発信力」を高めてもらえたらうれしいです。
上村:今後の目標を聞かせてください。
金子:開催を月1回から2回に増やせたらいいです。一人親家庭からは夕ご飯のニーズもあるので、どう応えられるか考えていきたいです。
いままち・わくわく食堂
・毎月第3土曜日開催
・会場は見附市今町5の今町公民館
・問い合わせは同館、0258(66)2313