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2023.11.30

自分の存在を認めてもらえる居場所が求められている – 認定NPO法人「全国こども食堂支援センター・むすびえ」理事長 湯浅誠さん講演

イベント

「新潟こども食堂・居場所ネットワーク にこねっと」の設立を記念した「こどもまんなかフォーラム」が10月27日、新潟市中央区万代の新潟日報メディアシップ・日報ホールで開催されました。認定NPO法人「全国こども食堂支援センター・むすびえ」理事長の湯浅誠さんの講演のほか、県内の子ども食堂とフリースクール代表によるトークセッションも行われました。

湯浅さんは1990年代よりホームレス支援に従事し、2009年から足掛け3年間内閣府参与に就任。2018年「全国こども食堂支援センター・むすびえ」を設立しました(2021年認定NPO法人取得)。
講演では、「子ども食堂が子どもたちの居場所になるかどうかは、子ども食堂を作る大人ではなく、子どもたちが決めること。それが居場所の特長のひとつです」と話しました。学校を居場所と感じられる子どもと感じられない子どもの数は半数に分かれる。居場所になるかどうかは教師や友達との関係性が影響していることを説明しました。
子ども食堂は、民間の自発的な取り組みで学校のように決まったプログラムはなく「子どもたちにとって大事な居場所になったらいいな」という思いから多種多様な活動を行っている。湯浅さんは「それによって子ども食堂に“居場所の力”が生まれます」と「家では苦手で食べない野菜を子ども食堂では食べる」「家と違って子ども食堂では集中して勉強する」などの子どもたちの実例を紹介し、「良い関係性の中で子どもたちは普段以上の力を発揮することができる」と居場所の力を強調しました。
現在、全国の子ども食堂の数は7,363ヵ所。毎年千ヵ所ほど増加し、中学校数を超えると予想される。湯浅さんはその理由を「今、世の中でたくさんの人たちが自分を認めてくれる居場所を求めているから」と分析。「子ども食堂は、誰かに存在を認めてもらえて、たくさんの人とつながる居場所になっている。オンラインやSNSでは満たされない人たちがつながりを求めている時代だからこそ、今後も増えていくと思う」と話しました。

トークセッションでは、にこねっと代表小池由佳さんをファシリテーターに妙高市と長岡市の子ども食堂代表、長岡市のフリースクール代表が現場の報告と居場所について意見を交わしました。


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