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2023.12.04

存在を認めてもらえる居場所を むすびえ理事長、湯浅さんが講演

県内の子ども食堂をつなぐ中間支援組織「新潟こども食堂・居場所ネットワーク にこねっと」の発足半年を記念した「こどもまんなかフォーラム」が10月下旬、新潟市中央区の新潟日報メディアシップで開催されました。認定NPO法人「全国こども食堂支援センター むすびえ」(東京)理事長の湯浅誠さんの講演ほか、県内の子ども食堂とフリースクール代表によるトークセッションも行われました。

子ども食堂の特長などを語る湯浅誠さん

湯浅さんは1990年代よりホームレス支援に従事し、2009年に内閣府参与に就任。18年にむすびえを設立しました。

講演では、「子ども食堂が子どもたちの居場所になるかどうかは、子ども食堂をつくる大人ではなく、子どもたちが決めること。それが居場所の特長の一つです」と指摘。学校を居場所と感じられる子どもと感じられない子どもの数は半数に分かれ、居場所となるかどうかは教師や友達との関係性が影響していることを説明しました。

子ども食堂は、民間の自発的な取り組みで学校のように決まったプログラムがなく、多種多様な活動があるといい、「それによって子ども食堂に『居場所の力』が生まれます」と語りました。実例として、「家では苦手で食べない野菜を子ども食堂では食べる」「家と違って子ども食堂では集中して勉強する」といった子どもたちの様子を挙げ、「良い関係性の中で子どもたちは普段以上の力を発揮することができる」と強調しました。

現在、全国の子ども食堂の数は7363カ所。毎年千カ所ほど増加し、中学校数を超えると予想されているという。その理由について「たくさんの人たちが自分を認めてくれる居場所を求めているから」と分析。「子ども食堂は誰かに存在を認めてもらえ、たくさんの人とつながる居場所になっている。オンラインやSNSでは満たされない人たちがつながりを求めている時代だからこそ、今後も増えていくと思う」と話しました。

 

ファシリテーターの小池由佳さん(左)ら

トークセッションでは、にこねっと代表小池由佳さんをファシリテーターに、長岡市「まちなかコミュニティ食堂」の太田道子さん、妙高市「NPO法人あいあう」の平出京子さん、長岡市「NPO法人学びスペース あうるの森」の山田竹紘さんが現場の報告と居場所について意見を交わしました。

 


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